ATSU LEATHER WORKS

革をアートに昇華させる男。

『Lightning』 2024年12月号Vol.368より

温故知新。
伝統的な素材や技術に独自のアイディアを落とし込み、他に類を見ないプロダクツを作り出す。
磨き上げられた一糸入魂の手作業と、レザーカービングに彩りを与える
“The Ore” と名付けられた業によって、
ATSU LEATHER WORKS のデザインは生み出される。 

現代の多くの革ジャンのベースは遥か昔に確立されていたと言っても過言ではない。だが、現代までデザイナーや職人の努力によって、新たなプロダクツが誕生し続けてきた。つまり、革ジャンをはじめとしたレザープロダクツは伝統を守りながら、進化を続けるカテゴリーなのだと言える。

渋谷の工房兼ショップからハンドメイドのレザープロダクツを発信するアツレザーワークスのモノ作りにはそんな温故知新の精神が色濃く感じられる。ブランドの代名詞である、レザーカービングに細かく砕いた鉱物を密着させ色付けする“The Ore”と名付けられた技法は、レザーカービングに加え、日本画からヒントを得た調色技法を駆使したモノ。つまり、どちらも伝統技術でありながら、それを組み合わせることで、レザークラフトにおける新たな表現として昇華されるというわけだ。アツレザーワークスのライダースのベースのスタイルは至ってオーソドックス。だからこそThe Oreによる繊細なデザインが際立ち、奇を衒うことなく唯一無二の個性を演出する。生産の全工程を工房で行うのは職人でありデザイナーの外山さんのこだわりを自らの手で具現化するためだ。職人がレザーと向き合い手作業でオリジナリティを追求するモノ作りは、アートと呼ぶに相応しい。

ATSU LEATHER WORKSのルーツ

代表・外山篤の先祖が鷹匠であり、鷹を腕へ乗せる際に使う「えがけ」といわれる装具や鎧や刀などの装飾に革が使用されていたことで、幼少時から革が身近にある生活で、18歳の頃、初めてレザー制作をしたことがきっかけです。

また、ATSUの独自技術である”The Ore”は家の近所にあった長野県「松本城」の白と黒に塗り分けられた壁面のコントラストにヒントを得て長期間研究へ没頭しレザー以外の知見を経てレザーへ純銀を定着させる”The Ore Silver”の技術が誕生しました。

代表者名:外山 篤
経歴  : 1973年5月7日生
長野県出身

1999年 上京し国内大手総合レザーメーカーへ就職

2002年 レザー小物メーカーへ転職

2008年 現在の株式会社外海を設立、表参道に工房を構え「GAIEDE」ブランドを開始

2013年 表参道から代官山へ工房兼店舗を移転

2018年 「The Ore」の開発をきっかけに「ATSU LEATHER WORKS」へブランドを改名


国内外の有名デザイナーブランド等からの制作やコラボレーションも手掛け代官山の工房で日夜革と向き合っています。